――5頁目。
前回のシリアスな山場で中断して二日間空いてた為、冒頭からテンション上げなきゃいけませんでした。


竜 (NPC) : 「騒がせてしまったの、御一行…。ここは…この老いぼれに免じて、剣を引いてはくれんかの」
セピア「………竜が…」
セピア(← 喋り始めたことに、少し驚いている)
GM : 竜は、見るからに弱っており、全身を包む鱗も翼も所々がボロボロ。言葉通り、老体である事が窺えます。
レルド「驚いた…」 (HP:38 MP:20 覚醒点:3)
竜 (NPC) : 「ワシの名は、マーヤペティ。見ての通り、竜じゃ」
セピア「…そう、それそれ……」
リザーマ (NPC) : 「ペティ、喋るな…! 身体に障る…」 と、竜の傍で、小声で。
レルド「…なにか、理由(ワケ)ありなようですね…」 (HP:38 MP:20 覚醒点:3)
レックス (NPC) : 「…まさか、この森に、竜が棲んでたなんて…」
マーヤペティ (NPC) : 「もういいんじゃ、リザーマよ。竜にも、寿命はあるのじゃからな…(のっそりと前身を起こす)」
セピア(立ち上がった…<心の中>)
マーヤペティ (NPC) : 「さて、御一行よ。まず、誤解を解いておこうかの…」
セピア「誤解?」
マーヤペティ (NPC) : 「ここにおるリザーマが、ニンゲンを襲ったのは私怨のよるものなどではない。ただ、ワシの身を想っての事じゃった…」
マーヤペティ (NPC) : 「リザーマは、リザディオの一族の中でも特に強く、賢く、誇り高い心の持ち主…。身勝手な言い分じゃが、悪く言わんでやってくれ」
リザーマ (NPC) : 「ペティ…頼む。もう、寝ていてくれ…!(辛そうに)」
レルド「………」 (HP:38 MP:20 覚醒点:3)
セピア「……」
レックス (NPC) : 「どういう事…なんですか? あなたの為に…人間を襲ったって…」
セピア「……生きていくための――」
マーヤペティ (NPC) : 「そう――エサじゃよ。竜にとってニンゲンとは、肉としてもマナとしても、とても優れた食べ物になるのじゃ…」
セピア「……やっぱり」
レルド「さっきいったように、我々が動物を狩るのと同じですね。」 (HP:38 MP:20 覚醒点:3)
リザーマ (NPC) : 「そうだ…。だから、お前達と同じ事をしているだけだ、と…俺は言った…」
セピア「でも、竜の場合、その巨大な身体を保つわけには、多くの肉やマナが必要だってことが、人との唯一の違いね」
セピア「それによる、人間と竜の考えの誤差……」
リザーマ (NPC) : 「お前達だって、生きていく為に動物を殺し、肉を食うだろう…!」
レックス (NPC) : 「…っ」
レルド「ああ、そうだよ。」 (HP:38 MP:20 覚醒点:3)
セピア「で、アンタは私達を挑発して何がしたかった訳?そこが矛盾してるじゃないの」
リザーマ (NPC) : 「…この森に我らが棲んでいる事を、ニンゲンに気付かれた以上、もう後には退けぬ…」
リザーマ (NPC) : 「元より、俺には貴様等と戦い、殺すか、殺される道しか残ってはいなかった」
セピア「………」
リザーマ (NPC) : 「貴様らもエサになるからな…」
レルド「口封じに出来て、そのうえ、食べるものも手に入れる…まさに一石二鳥だな」 (HP:38 MP:20 覚醒点:3)
セピア「この後の及んで、アンタはまだ、そんなひねくれた言い方してるの〜」(笑顔・・・微笑んで言う<まだキレてる>)
リザーマ (NPC) : 「お前の言う、ひねくれていない言い方をすれば、ペティが助かるのか?」
リザーマ (NPC) : 「ペティが助かるなら、俺はなんだってやってやる…!!」
セピア「じゃあ、アンタはこの竜が助かるように何か『考えた』?」
リザーマ (NPC) : 「ペティを傷付ける事しか出来ぬニンゲン共に、そんな事を言われる筋合いはない!」
レルド「僕としては、‘通りかけただけ’で終わらせたいんだけどね〜……やれやれ…」 (HP:38 MP:20 覚醒点:3)
セピア「ねぇレルド、アイツにもう一発殴ってきてもいい?<笑顔でレルドに訊く>」(レルドにしか聞こえない子声で)
レルド「セピア〜、僕もう、眠いから、ここで寝てもいいかな〜?(ある意味での笑顔)」(セピアにしか聞こえない小声) (HP:38 MP:20 覚醒点:3)
セピア「眠いって、アンタもね〜 <笑顔で>」(レルドの口元をつねって、放す)
マーヤペティ (NPC) : 「よさんか、リザーマ。ワシの寿命が余計に減るわい」
リザーマ (NPC) : 「う…。すまん…わかった…(と、ペティに)」
セピア「ぺティだっけ、貴方」(竜に名前を訊く)
マーヤペティ (NPC) : 「ふむ」
セピア「あなたはこれからどうしたいの?」
マーヤペティ (NPC) : 「ふぉっふぉ…どうもせぬよ。ワシの死期はもう近い…。ただ、静かに受け入れるのみじゃて…」
セピア「じゃあ、あなたのためにここまでやってきたリザーマを置いて?」
マーヤペティ (NPC) : 「いくら竜とて、定められた命の時には抗えぬ…」
リザーマ (NPC) : 「そんな事を言わないでくれ、ペティ…!」
セピア「………」
レックス (NPC) : 「わかるけど…。貴方達をそんなにも苦しめたのが、召喚術だって…人間の仕業だってわかるけど…!」

――レックスの声が保志総一郎さんに聞こえてきそうです(謎)。


セピア「レックスさんはこの二人をどうするの?このままにしとくの?それとも、最初の計画・・・・命令のとうりにするの?」
レックス (NPC) : 「そんなんじゃ、殺された人達は帰ってこない…残された家族の悲しみだって、消えないんだ…!(苦悶の表情で、膝をつく)」
レックス (NPC) : 「なんだよこれ…こんなの…俺…っ…誰の笑顔も、守れないじゃないか…っ(忍び泣く)」
レルド「……」 (HP:38 MP:20 覚醒点:3)
セピア「雇われた私達には、この状況を決める権利はないわ。でしょ?レルド」
レルド「ああ、雇い主の命令通りにするのが普通だな。」 (HP:38 MP:20 覚醒点:3)
セピア「それで、レックスさん。あなたはどうしたいの?決める権利があるのは帝国、…」
レックス (NPC) : 「…俺は…っ」
セピア「レックスさん、貴方なんだから、貴方のしたいようにすればいいんじゃないの?」(優しく言う)
マーヤペティ (NPC) : 「なに…。リザーマがワシのために連れてきた人間達なら、返すとも」
リザーマ (NPC) : 「ペティ…!?」
GM : 次の途端、竜の身体が大きく脈動し、その口から、大きな卵のようなものが出てきます。

――ピッコ○大魔王のアレです。


レルド「!!!?」(かなり驚く) (HP:38 MP:20 覚醒点:3)
セピア「……なっ!」
レックス (NPC) : 「え…!?」
GM : 卵のようなものの数は三つ。竜の身体から出てきたそれは、まるで繭が割れるように割れて――中には、人が入っていました。
GM : 身動きしませんが、外傷などは一切なく、ただ眠っているようです。
セピア「……あれって…」
レルド「…殺した、ではないのか…?」 (HP:38 MP:20 覚醒点:3)
リザーマ (NPC) : 「ペティ…! 何故! 食べて…いなかったのか!?」
マーヤペティ (NPC) : 「ふぉっふぉ…。ワシもトシで、歯がないからのぉ…。喰えんかったわい(と、笑む)」
マーヤペティ (NPC) : 「お前の気持ちだけで十分じゃよ…。リザーマ…」 いきなり弱々しくなった竜は、ズン、と首を落とします。
リザーマ (NPC) : 「ペ、ペティ!」
レルド「……ぺティ…さん…?」 (HP:38 MP:20 覚醒点:3)
GM : 竜、完全に死にかけです。
セピア「………」
セピア「……レックスさん…私にはリプシーパピーしか有りませんけど、貴方は何か他の手段はありますか?」
レックス (NPC) : 「そうだ、薬…!」

――ここらへんから、実は僕にとっての大誤算がありました…。


セピア「……薬…?」
マーヤペティ (NPC) : 「いや、いいんじゃよ。ありがとうよ…御一行…」
マーヤペティ (NPC) : 「人が天命には抗えぬよう、自然の理には竜とて逆らえぬ…。ワシは、もう十分に生きた。土に還る時が来ただけじゃ…」
セピア「(ムッ)貴方は良くても、そいつはどうなのかね」(そいつ=リザーマ)
セピア「なんか手があるなら、甘えればいいじゃない。ね?」(レックスとレルドにふる)
レルド「まったくもってそうだな。助けてくれるものがいるのに、無視するなど、失礼にもほどがあるな。」 (HP:38 MP:20 覚醒点:3)
セピア「………」(少し驚いた顔をする)
セピア「……もしかして怒ってる?…レルドにしては珍しいー…」
マーヤペティ (NPC) : 「ふぉっふぉっ…。これは…手厳しいの…」
レルド「少し、貴重なものだ。特殊な体質や、病気のものにも効く。万能薬のようなものだ。」(荷物から、一つの薬瓶を取り出す) (HP:38 MP:20 覚醒点:3)
セピア「………。いつも、あんたのそのリュックの中に何が入ってんのよ…」(驚いたような、感心したような、呆れたような・・・)
マーヤペティ (NPC) : 「少年…。その薬は、もっと大事な時の為に、取っておくべきではないか?」
レルド「‘貴重’といっても、ここの辺りでは価値のないものだし、作るのは難しくても、材料は簡単に手に入れられるものだ。それに……」 (HP:38 MP:20 覚醒点:3)
レルド「他にもまだあるし、元々人間が飲むものではないからね。」 (HP:38 MP:20 覚醒点:3)
マーヤペティ (NPC) : 「ふぉっふぉ…そうか…。では…一口、いただこうか…」
GM : では、レルドさんは持っていた薬を、竜に使います。
レルド「セピア、水を取って。」 (HP:38 MP:20 覚醒点:3)
セピア「…わっ、わかった」
レルド「水を飲んでください。これで大丈夫だと思います。」 (HP:38 MP:20 覚醒点:3)
リザーマ (NPC) : 「ペティ…」
GM : 竜は、大人しく薬を飲みました。
マーヤペティ (NPC) : 「うむ……。ありがとうよ……。少し……楽に……」
GM : 竜は、ゆっくり首を落として、目を閉じます。
セピア「……ダメだった…みたいだね」
レルドPL:え、ダメだったんですか? (HP:38 MP:20 覚醒点:3)
セピアPL;ん〜〜。言葉が途切れて、首を落としたから。でも、私的には小説の内容的に、生きていてほしいですw
GM : えーと、まだ生きてますが…。残念ながら、この竜は助けられません。

――実はそうだったのです。
ここは寿命で死ぬ竜を看取ってもらうシナリオだったのですが、
僕の表現力不足故に誤解され、死亡確定の竜を助けようと必死になってくれているプレイヤー…。ああ、罪悪感が。
でも、以下のレルドさんの反応はGM的にはとてもナイスでした。


レルドPL:マジかよ!最悪リザーマに恨まれるのでは? (HP:38 MP:20 覚醒点:3)

――どうしようかな(爆)。


リザーマ (NPC) : 「…お前達は…帰ってくれ…。俺はもう…何もしない…(背中を向けたまま)」
セピア「………」
レックス (NPC) : 「……帰ろう。この人達も、早く、御家族の下へ送ってあげなきゃいけない」
レルド「……す………」(謝罪しかけたが、口ごもり、結局黙り込む (HP:38 MP:20 覚醒点:3)
セピア「―――リザーマ!」(リザーマを呼ぶ)
リザーマ (NPC) : 「…………」 背中を向けたまま、何も答えません。
セピア「アンタにだって、最後ぐらいは、ペティにカッコいいことぐらい言えるでしょ」
レックス (NPC) : 「二人とも…行こう。俺達の仕事は、終わったよ…(セピアさんの肩に手を置いて)」
セピア「じゃ、この人たちを運んで、町に戻りましょう」(レックスに振り返って、笑顔で言う)
レルド「………」 (HP:38 MP:20 覚醒点:3)
レックス (NPC) : 「うん…」

――そして、一行は連れられた人達を救出して、帝都へ戻りました。
場面は最初の酒場です。レックスのおごりで、二人は食事してます。
レックスは現在、報酬である3000バームを取りに行っています。


セピア「レルド…」
レルド「…ん…? あぁ、なんだ…」 (HP:38 MP:20 覚醒点:3)
セピア「もうちょっと、元気出してくれる?凄くしんきくさい……」(レルドの足を蹴る(椅子の下からw))
レルド「…っ…!」 (HP:38 MP:20 覚醒点:3)
セピア(← 注文した、スパゲティーをおいしそうに食べる)
レックス (NPC) : 「お待たせ、二人とも」 と、レックス登場です。
レックス (NPC) : 「これ、報酬の3000バーム」
セピア「レックスさんお疲れさま〜」
セピア「あ!ちょっと私、席はずしますね!」
セピア(セピアはいったん酒場の外へと出て行く)
レックス (NPC) : 「え? あ、うん」
レックス (NPC) : 「(一息間おいて)――あの竜の事だけど…」
レルド「……」 (HP:38 MP:20 覚醒点:3)
レックス (NPC) : 「軍の記録に残ってた。あの竜は多分…あの自治区が健在だった時からいた、森の守護竜だと思う」

――メイトルパ自治区時代に召喚された、『マヤリエ』という竜の一族。
マヤリエは、自らのマナによって、あらゆる植物を育む力を持っており、
メイトルパの豊富な自然を維持する『幻獣界の守護竜』と言われる存在である。
あの森はマヤリエの一族であるマーヤペティの力によって育まれた、『メイトルパの森』だった。

その事実が、自治区閉鎖後から今の今まで誰にも気付かれなかったのは、
あのサモナイト石のような物体が鍵だと考えられている。
軍の記録によると、自治区閉鎖を巡って、当時、帝国の方針に対する反乱が起こり――
反乱分子のリーダー格だった人間の手によって、あの森には強力な結界が張られていた。

その結界は竜の魔力を必要とする分、非常に強力なもので、守護竜が健在であるならば不可侵の聖域を作り出すものだった。
しかし、守護竜の死期が近付き、その魔力が失われ森が死に始めた事で結界の力も薄れ――
また、マーヤペティの死が近付く事で焦ったリザーマは、マーヤペティが元気を取り戻す方法を考えた。
その挙げ句の結果が、背に腹は代えられないとばかりに今まで隠れていた森を出て、
栄養価の高い食物――人間を狩る事だった。

そして、一説によると竜の寿命は凡そ千年――


レックス (NPC) : 「――自治区が健在だったのは七百年前……。やっぱり、あの竜は寿命だったんだろうね。だから……気に病む事はないよ」
レルド「そう…ですか……ありがとうございます……」 (HP:38 MP:20 覚醒点:3)

――そして、話は終わり…。


レルド「いろいろと、すみません…お世話になりました。」(レックスに軽く礼をする) (HP:38 MP:20 覚醒点:3)
レルド「…セピア……」 (HP:38 MP:20 覚醒点:3)
セピア「え?あ、もう話し、終わっちゃったの?」(苦笑いで言う)
レルド「ああ…一応、な…」 (HP:38 MP:20 覚醒点:3)
セピア「あははは」(苦笑い)
レルド「……気持ち悪い。その笑い方、やめろ。」(いつもの表情に戻る (HP:38 MP:20 覚醒点:3)
セピア「………」(乱れ刃!!)
セピア「レックスさん今日は色々お世話になりました。またどこかで会ったら、その時もよろしく♪」
レルド「ありがとうございました。」 (HP:38 MP:20 覚醒点:3)
レックス (NPC) : 「うん、こちらこそ。二人とも…身体には気をつけて」
レルド「ええ、そうですね。レックスさんも、お元気で。」 (HP:38 MP:20 覚醒点:3)
セピア「レックスさんもお元気で」(手を振る)

――そして……。

静寂の森の中、あの場所で。
大きな木漏れ日による日溜まりの中、白々と浮かび上がる、竜の骨。
その骨を取り囲む、森の動物たち。
まるで、その骨の主の死を悼むように、小さく儚い合唱を続けている――。


リザーマ (NPC) : 「…………」

――――to be continued――――


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